ビーチ

特徴

ビーチは寛容な態度を大袈裟に示すことで、自分では気づかないほど心の奥深くに浸透している不寛容な態度を補っている人のためのフラワーエッセンスです。

 

セラピーの対象となる基本的症状

内面深くに巣くった不寛容さを補償したり、抑圧するために極端に寛容な態度をとる。内面化され抑圧された度量の狭さ(生化学的なレベルでも)アレルギー。生来の協調性のなさから来る拒絶と反感。感情的不寛容と精神的慣用のあいだに起こる葛藤。

 

身体的症状

極端に寛容な態度、心の奥底に巣くっている不寛容、もしくはアレルギーを伴う症状。また、それらが原因で生じた身体的症状のすべて。

日常的に現れる症

アレルギー。物事を美化しようとする傾向。不自然に理解を示そうとする態度。極端な気前の良さ。反感。

 

ビーチ症候群の起源と病像

ビーチの素質は、寛大な精神、それと同時に生じる不寛容な感情にあります。

ビーチの素質がバランス良く伸ばされると、この素質を強く持ったひとは、自分に生まれつき備わった反感や協調性のなさを自覚してそれを受け入れ、にもかかわらず、それに支配されないような人物に成長するでしょう。それが可能なのも、このタイプの人たちの精神にもともと備わっている、包容力と寛容さによってどのような物事にも正しい面があることが見て取れるからなのです。あることを非難しようと思い、充分にそれができる立場にあっても彼はすべての事柄には”良い面” と ”悪い面”があり、あらゆる価値は相対的でしかないという意識を持っているので軽はずみにあるいは性急に非難の態度をとりません。つまり、このタイプはできるだけ拒絶せず、より多くを受け入れようとするのです。一時的に矛盾が生じても、安定した本能、偉大な人生知、博愛の精神によって、可能な限り最高の妥協点を見つけ出すことができるでしょう。このタイプのひとは、周囲のひとたちにたいへん好かれます。人の意志や意見をできる限り尊重し、他の人たちが非難するような事柄のなかにも何か積極的な面を見つけて評価しようとするからです。

 

ビーチの効果が発揮される領域

ビーチは、寛容な態度と不寛容な態度の自然関係を取り戻すためのエッセンスです。なぜここで好ましいとされている態度、つまり寛容な態度にもよい効果が及ぶのか、理解するのが難しいと思われる方が多いでしょう。これを理解するには、他者に向かって露骨に示される多くの【好ましい】態度が誰にもうすうす感じていることですが、それは正反対の【不快な】態度を中和するために利用されている場合がたいへん多いことに気づく必要があります。確かにビーチはとても寛容で気前が良く理解が深くて前向きな思考をする人にも効果が発揮されますが実際には、その背後に隠れている根深く、無意識のまま肉と化した、不寛容な態度に聞いているのです。ビーチは生まれつき許容範囲が狭いために極端に否定的な態度や肯定的な態度に傾いてしまう人、また逆に誰の感情も害さないよう常に心掛けている人、対立する態度をとったり、批判したり拒絶したりする勇気がないひとに効果があるので、そういった生まれつきの素質を改善するエッセンスとして使用することもできます。ビーチは、精神的に効果があるばかりでなく、アレルギーにも素晴らしい効果が発揮されます。

 

心理療法のための覚え書き

ビーチ症候群の基本テーマは間違えて理解されている寛容な精神と、不当に評価され、拒絶されている不寛容な態度の見直しにあります。

寛容さというのは、物事を多めにみたり、我慢する能力やその心構えを意味しています。寛容な態度は通常好ましい態度と考えられていますが、それは私たちが、許容されるのを心地よく感じ、また心地よいことしか受けれたくないからなのです。この反対に不寛容な態度は否定的な意味で捉えられています。それは不寛容な人は不快であり、どのような不快に対しても抵抗しようとする傾向が私たちにはあるからです。

寛容と不寛容の原則は自然界のあらゆる現像において見られ、重要かつ意味深い原則だといえるでしょう。なぜなら私たちの世界ではすべての存在が厳密に定められた前提条件・・いわゆる【許容範囲】・・の中でのみ存在できるからです。こうした許容範は、外側の環境条件だけでなく、人間内部の規則性(物理的な構造、生理的な連鎖反応、心理的な特性)においても定められ、許容範囲内では、どの生物も最高の条件の下で生きることが保証されています。

生存に不利な環境の下では、こうした許容範囲があまりにも激しく変化するため、それまでに役立っていたものが害を与えるようになったり、耐えることのできた状況が我慢できなくなったりします。我慢できない状態が強まると、不寛容な態度を外側に向けずに、自分自身に向ける人がよくいます。そのような人の細胞にはアレルギー反応が起こり、心には、自分を自分を傷つけるような反感が募るのです。

このような寛容と不寛容の態度の倒錯において、ビーチ・タイプの問題が生じます。このタイプは、自分本来の好みを明らかにして、自己認識を助けてくれる不寛容性や協調性のなさを、多かれ少なかれ無意識のうちに拒絶し、生活環境の中で起こるあらゆる苦境に対して、不自然で不適切な寛容な態度を示そうとします。

寛容な態度が自己認識と人生知に基づいたものであれば、それは精神の寛容性によって了見の狭い不寛容性を克服することができるという、人間の偉大さを示していることになるでしょう。ところがビーチ・タイプは寛容な精神からではなく、人格の弱さ、自信に欠如、道徳的な強制から行動しているので・・そのほうが都合がよいからという場合も多く・・偉大な態度とは言えません。それどころか偽りの寛容は混乱をもたらし、人格の成熟を妨げます。

人はどれほど本来の自己と切り離されて生きていても、存在の最も奥深くでは、常に真実を探しているのです。バランスを崩したビーチ・タイプはそれが意図的でないとしても、真実を追求する態度を裏切ることになり、潜在的で連続的な不満状態に陥ります。本人もどこか間違っているということには気づいていますし、身体的にはアレルギーという反応によって、寛容な態度と不寛容な態度が内部で、【間違って逆に位置づけられている】ことが告げられています。このタイプは自然な反感と協調性のなさを、極端に寛容な態度によっていつも埋め合わせようとしますが、実は反感や協調性のなさには個性を守るという正当な役割があり、自己実現に欠くことのできない条件にもなっているのだとくことを、はっきりと認識する必要があるでしょう。これが理解できれば、自分に適していない生活状況や人間関係を意識的に避けることができるようになり、より徹底して独自の道を歩むことができるようになるでしょう。その際、本人を取り巻く人間関係よりも誠実で明らかなものとなるでしょう。このタイプの人があ人の態度をありのまま受け取れるようになるばかりでなく、このタイプの人が本来持っていない素質を、持っていると思い違いする人もいなくなるからです。